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1996.5詰棋めいと20号(めいと賞銀賞受賞作品)


よく整理された軽い初形だが、
序が手広く難しい。
飛車を動かすのが第一感だが、
35飛は25歩合の捨合で逃れてしまう。
いきなり合駒を食いちぎるのは
かなりやりにくい導入。

5手目からの一連の飛車の動きが作品の狙いで、
遠打からの不成もさることながら
打歩を避けるそっぽ龍が気付きにくい好手。

フィニッシュは馬の移動合から
飛車捨てで閉めくくる完璧なまとめ。
思わずため息の出る完成度。

構想作と言うと、
狙いを実現するために
どうしても配置にしわ寄せが来るものだが
無理を全く感じさせない構図は、
推敲力の高さ故だろう。

4作品を見てもらったが、
氏の作品に共通するのは
無駄のない配置と手順全体の統一感、
そして見事なまでの着地のうまさだろう。
解後のよさはこの上ないものがある。

氏はこの後、
名作「くもの糸」で看寿賞を受賞し、
第一線から姿を消す。
だが「400人一局集」には原稿を寄せていたので、
是非新作を見せていただきたいと思う。
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1995.11詰棋めいと19号


空中に浮かんだふわっとした初形。
持駒と配置から見て派手な空中戦を期待してしまうが、
手順自体はのんびりした遊覧飛行といった趣だ。

不用意に馬を動かすと上部に抜けてしまうので、
桂馬を軸にして龍で追える形に持って行くのが基本。

4手目45玉が少し気になるが、
55金と捨てるのが好手で馬の力が強く捕まっている。

6手目まで追った局面でやはり55金が好手。
同玉に、53龍といよいよ龍が動き出す。

龍を上下左右に動かしながら、
桂を使って少しずつ局面を変化させていくのが巧妙。
よく見るとこれしかない手順なので
特に悩むところはないが、
駒の動きが滑らかなので実に気分がいい。

最後は主役の龍が華麗に消えて爽快な収束。
全編通して統一感のある手順で、
解き終えて初形配置の無駄のなさに感心する。

特段高度なテクニックを使っているわけではないのだが、
効率的な駒配置といい、隙のない構成といい、
隅々まで配慮の行き届いた好作。

氏の作品の完成度の高さは
ここまで見ていただいた通りだが、
次回はいよいよ構想作を見ていただく。
この完成度に+αが加わった時、
作品に一体どんな化学反応が起きるのか、請うご期待。

④に続く


1994.11詰棋めいと(入選6回)


前回とはうって変わって重たい初形です。
指将棋派で詰将棋嫌いな方は
一手も考えずに放り出すかも。
でもちょっと待って下さい。
初形が打歩詰なので、
候補手はほぼ一つしかありません。
というわけで、手を付けさえすれば
6手目まではほとんど絶連の序。

7手目の金捨てから質駒の飛を奪い
11手の48角が主眼手。
しかし主眼といっても
全体の流れで見せる構成になっているので、
それほど印象に残る手ではない。
以下は玉方が移動合で粘るところを、
習いある収束につなげて綺麗な清涼詰。

どうです?気持ちいいでしょう。
そしてこの気持ちよさと、
爽やかな解後感は
初形からは想像できないほど
きれいに捌けた詰め上がりがもたらしています。
言ってみれば初形のマイナス面を
詰め上がりでプラスに転化したのです。

解後をよくする方法の一つとして
積崩しという手法がよく使われますが、
本作は初形から積崩しているような印象があります。
重たい初形からは信じられないほどに
流れのままに次々と駒が消えて行き、
無駄のない詰み上がりまでだれるところがない。

全体を通してみると起伏がなく、
盛り上がりには欠けますが、
終始、味の良い手順が続くので
嫌味なく解けるのも好印象です。
決して単に捌けるだけの作品ではなく、
全体を通した構成のうまさには
目を見張るものがあります。
これは作者の作品に共通する点でもあります。

解いても並べても気分がよい作品でした。

③へ続く。


※本稿は以前ミクシーに連載した駄文を修正したものです。
 ブログにアップするにあたり、動く将棋盤で鑑賞できるようにしました。
 抜群の完成度を誇る氏の作品を是非ご覧下さい。

1993.5詰棋めいと14号(初入選)


手順ははっきり言って予定調和。
収束は既成だし前半部分もよくある導入。

だがとてもいい。
まず初形。
金気がなく、中篇にしては軽くて嫌味がない。
持駒は歩一枚。
思わず手をつけたくなる。
そしてやってみると、さしたる変化紛れはなく、
変に苦労せずに最後までたどりつく。

見えにくいのは、つなぎ部分の馬の横歩きくらいだろう。
パラの強豪解答者が嫌ういわゆる手筋物に近い。

だけどね。
このまばゆいばかりの純度の高さはなんだろう。
無用なものは何もなく、
配置された全ての駒がお互いを必要とし、
それぞれが互いによりかかることなく
確かに自己主張をしているのだ。
推敲不足の情報量の過多によって
難解性を演出するような馬鹿げた駄作を
作品と言ってはばからない
おかしな風潮の対極にあるような作品ではないか。
故郷を描いた水彩画のような詰将棋の原風景。
爽やかな余韻を残す収束。

これ一作だけならば
ここまで誉めることはなかった。
しかしこの作家のクオリティは
この程度のものではない。
②へ続く


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まとめ




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